はじめに
皆さんこんにちは!今日は「演繹推論」と「帰納推論」についてお話ししましょう。これらは論理的な思考法で、日常のさまざまな状況で役立ちます。さあ、論理を探求する旅に出かけましょう!
演繹推論とは?
演繹推論は、普遍的な法則やルールから個別的な結論を導く方法です。
演繹推論の「演繹」は、中国の思想家である朱熹(しゅき)が書いた文章から使われるようになった言葉です。朱熹は、中国独自の思想である儒教を研究し、特に重要だとされている古典書籍である四書に注釈をつけて読みやすくしました。
この言葉は、もともとは動詞で、「意義を敷衍(ふえん:意味のわかりにくい所を、やさしく言い替えたり詳しく述べたりして説明すること)して述べること」を意味していました。それが西周という学者によって「論理学の方法論の一つである『deduction』の訳語に当てられた」と言われています。
つまり、演繹的な推論は、前提から必然的に結論が導かれるような論理的な推論の方法を指しています。
具体的な例を見てみましょう。
- 前提
人間はトイレに行く
- 推論
アイドルも人間である
- 結論
ゆえにアイドルもトイレに行く
このように、演繹法では前提となる普遍的な法則を組み合わせて結論を導きます。
帰納推論とは?
帰納推論は、複数の個別的な事例から共通の法則やルールを見つけ出す方法です。
「帰納」(読み:きのう)は、ギリシャ語の「epagōgē」やラテン語の「inductio」に由来する言葉で、日本語では「導出」や「導入」と訳されます。この言葉にはいくつかの意味があります。
- 一般的な法則を導き出すこと: 帰納は、個々の具体的な事例から一般的な原理や法則を導き出す推論方法を指します。具体的な観察や実験結果から、一般的な結論を得るプロセスです。例えば、いくつかの石や鉄片が落下するという個々の事例から、「重いものはすべて落下する」といった一般的な法則を導き出すのが帰納的な推論です。
- 文字の反切による吉凶判定: 「帰納」は、名のりの際に文字の反切に五行を配して、吉凶を判定することも指します。この用法は古典的なもので、現代ではあまり一般的ではありません。
帰納は、演繹(deduction)と対比的に用いられることが多いです。演繹的推論では前提が真であれば結論も必然的に真であるのに対して、帰納的推論では前提が真であっても結論が真であることは保証されません。しかし、科学理論の構築や法則の発見においては帰納的な推論が重要な役割を果たしています。
具体的な例を見てみましょう。
- 前提
- タイ料理がテレビで特集されている
- タイ料理がトレンド入りしている
- タイ料理を有名YouTuberが取り上げている
- 結論
タイ料理が注目されている/人気がある
まとめ
演繹推論は普遍的な法則から個別的な結論を導く方法であり、帰納推論は複数の個別的な事例から共通の法則を見つけ出す方法です。どちらも論理的な思考に役立つので、ぜひ覚えておいてくださいね!
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